武装組織シャババフシュによる誘拐事件とか自爆テロとか暗殺教団の谷とかイスマーイール派とか。

暗殺教団の谷―女ひとりイスラム辺境を行く (1982年) (現代教養文庫〈1063〉)

岩村忍先生の本は絶版っすか？
さて、昨日のエントリの続編みたいなもんです。

中世のこと、イスマーイール派という教団がありました。
彼らは過激シーア派に属し、多数派のスンナ派の打倒を目ざして、人里離れた山奥で暗殺集団を組織していたのです。
いわゆる「暗殺教団の谷」ですな。そこのエライ人が「山の長老」。
なんかオサマ・ビンラディンっぽかったりw
イスマーイール派のアジトは難攻不落でありまして、
セルジュク朝トルコのスルタンも、モンゴルのイル・ハーン国のフラグ・ハーンもなかなか攻略できなかったそうで。
暗殺教団の信者の若者の任務は何と「暗殺」、
死後は綺麗なお姉さんが山盛りの天国に行けると吹き込まれて暗殺者になったりしたらしい。
彼らに対して大麻が使われたという話まであります。

そんなこんなで、セルジュク朝トルコでは、要人がバスバス暗殺されたそうな。
かの十字軍にも犠牲者がボロボロと。
で、暗殺に際しては、ナイフでグサリと刺殺するというやり方で、
何だかまるで、アキバの加藤容疑者を想起させられてしまいます。
そういえば筑波大学の「悪魔の歌」翻訳した先生も確か刺殺だったんぢゃまいか。

で・・・
あの辺って、自爆テロがやたら多いんですよね。9.11の悪夢までも蘇ったりして。
「天国」での幸運を信じて自爆に及んでいるという話を小耳に挟んだごとがあります。
でもって、例の中村さんの解放に関しては、イラン当局が現地の有力部族に仲介をしてもらっていたとかで。
それってまるで「イラク3バカ」の時とそっくりではw
そんなこんなで、中世からあの辺ってあまり変わっていないんぢゃまいか、という感じではあります。

競馬好きな方は、馬主として有名なアガ・カーン(アーガー・ハーン)一族のアリ・カーンの話をご存じかもですね。
往年のハリウッド女優のリタ・ヘイワースと結婚して当時話題になった人です。
いーなー美人は玉の輿♪
大金持ちのアガ・カーン一族って、預言者ムハンマドの娘婿アリーの直系の子孫らしい。
でもって、イスマーイール派の分派の「ニザール派」教主だそうな。
今では、そっちの顔よりお馬さんの世界での顔の方が有名みたいですが。

2chスレ　イランの山の長老について
http://mentai.2ch.net/whis/kako/1000/10003/1000381987.html

さて、幻のアニメ「マルコ・ポーロの冒険」のロマンアルバムでも久しぶりに見るとしますか。
あの作品では「山の長老」がホメイニ師そっくりでしたねぇw