アハル・テケ族と汗血馬の話。
岩村忍先生がご存命だったら、これ読んだのかな・・・
作者はあの「エマ」の方ですね。
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岩村忍先生といえば・・・
現在のトルクメニスタンの主要民族であるトルクメン人の中でも、尤も勇猛果敢で知られていた「テケ族」が、
1881年の帝政ロシアの攻撃によって、女子供を含めて大量虐殺されたというネタを本に書いてたっけ。
例の漫画のように女性も戦闘員だったことが、女性までもが虐殺の対象になった原因らしいから泣ける。
まぁ、あの地域(ってソ連邦中央アジア)の帝政ロシアから旧ソ連時代までは、民族浄化と宗教弾圧と環境破壊が続いたのは言わずもがなということで。
日露戦争に勝利した日本の幸運を素直に喜ぶ次第でございます。
そして彼の地では今でも、チェチェン紛争なんてのが続いていたりするわけで・・・
ところで中央アジアの南側の、西アジアのイランやイラクのあたりはイギリスの縄張りだった所ですが、
あの辺りも米軍絡みで難儀なことになっているからなぁ・・・
さて、日本の府中競馬場の駅前に2006年から建っている馬の像「アハル・テケ(Akhal-teke)」、
「アハル」とはトルクメニスタンのアハル州、「テケ」はテケ族で、直訳すると「アハル州のテケ族」か。
ぶっちゃけ、元々は部族名だったというか。アハル州はトルクメニスタン南部にあって、イランの北側の国境と接しているような場所にあります。
で、「アハル・テケ」という言葉は、世間ではトルクメニスタンを代表する馬種「アハル・テケ」種の意味で使われることの方が多いようで。
トルクメニスタンの国章の真ん中にもアハル・テケ種の馬が描かれていたり。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/1d/Turkmenistan_coa.gif
何でもアハル・テケ種の飼育振興のために、サパルムラト・ニヤゾフ初代大統領は競馬を復活させたりしたらしいです。
府中競馬場の「アハル・テケ」象には、JRAとトルクメニスタンの何らかの繋がりを感じますがどうでしょうw
ちなみに、あの「汗血馬」の子孫がアハル・テケ種であるという話はどうなんだろうか。
純血アラブ種と同じくらいファンがいるらしいですが・・・
当たれ万馬券!
ちなみに、トルクメン・ソビエト社会主義共和国時代の共産党第一書記にはアハル・テケ族出身者が数人いて、
最後のトルクメン共産党第一書記でトルクメニスタン初代大統領だったのがサパルムラト・ニヤゾフ(故人)で、
この人の別名が何と「中央アジアの金正日」だったのが笑えるぞ。
ニヤゾフって、チェチェンの隣にあるカルムイキア共和国のキルサン・イリュムジーノフ大統領よりアクが強そうだなぁw
そういえば、現地に建っているニヤゾフ大統領の象も、府中競馬場の駅前の「アハル・テケ」像と同様の金ピカ状態らしい(笑)
さて、「乙嫁語り」の最終回、帝政ロシアの虐殺で主人公も含めて全員アボンヌなんて鬱展開にならないことを祈ります。
おまけの話・トルコ(テュルク)系とかモンゴル系の国家の元首というのは、
たとえ近代国家の体裁を採っていたとしても、どこか「部族長」の雰囲気が漂っている気がします。
ニヤゾフ大統領の自称の「テュルクメンバシュ(Tu"rkmenbas,y)」も「トルクメン人の長」で、
ムスタファ・ケマルの「ケマル・アタテュルク(Kemal Atatürk)」は「トルコ人の父」だもんなぁ。