孵卵器が腐乱器になった話。

アメ村にある、あの「ビッグステップ」は若手店主のための孵卵器として建てられたものらしいですが、
実際にはあれがアメ村に出来て以来、「場」としての腐乱が始まったようなものだったんジャマイカ。
「ビッグステップ」開業初日のテレビのニュースでは、背広姿の関係者たちがゾロゾロ集う姿を写し出していたものですが、
思うに、ビジネススーツを着たサラリーマンほど、あの場所で浮いてしまう存在ってなかった訳で。
元々ビジネススーツが嫌いであろう人たちが商売を始めて成功した土地であれは無いなというかね・・・
結局、孵卵器どころか大手の資本に席巻されて、雑居ビルの個性豊かなお店のオーナーたちは地上げなどで次々撤収していき、
アメ村自体が当初の魅力を失って衰退した今では、
ガーナ人の薬売りが徘徊するｱﾌﾞﾅｲ町になってしまっています。

願わくば、空堀や中崎町が大資本に荒らされて、チェーン店ばかりのつまらない町にならぬことを・・・
堀江辺りはそろそろ、アメ村と同じ轍を踏みそうな悪寒がしてきましたがどうですかねぇ。
世の中には、まったりしたコバコの方を好む人たちも多いので、
「日本のどこにでもある店」が増殖した瞬間、
町の常連がさーっと逃げ出してしまうこともあるだろうなと思うのです。