備忘録

インターネット老人会のよしなしごとを…

モンゴル語の「ソロンゴス(朝鮮)」とソロン(エヴェンキ)とは関係があるのか無いのか気になるこの頃です。

最近、色々な所でエヴェンキ族と朝鮮民族との関連性について、
主に文化人類学的な興味から云々されているようなので色々とメモ。


エヴェンキ(漢民族は鄂溫克と表記)族とは・・・
言語的にはアルタイ語族ツングース語系諸族の一派とされている民族です。
現住地はシベリア・大興安嶺の森林地帯で、清代にはソロン(索倫)と表記されていました。
本来の生業は狩猟だったのですが、清朝の政策により、
エヴェンキ族の多くが、ホロンバイルの草原地帯へ多くが移住させられ、
生活手段も狩猟から遊牧へと移行していったらしいです。
そんなわけで、現在はエヴェンキ族の多くが中国の内モンゴル自治区に住んでいるそうな。
文化的には元々住んでいたモンゴル人からの影響が強く、農業・牧畜などで生活しているが、
森林地帯に残った住人は、旧来の狩猟生活を営んでいるらしい。


エヴェンキ族は、清朝康煕帝の頃から「索倫八旗」として八旗制度に編成され、
満州族の八旗兵が北京などでの都会生活で弱体化する中で、
蒙古八旗やシベ族の軍などと共に、清朝に頼りにされるようになりますた。
戦前のわが日本でも、とうほぐの部隊って結構玉砕してなかったっけ・・・
それはさておき、康煕・雍正・乾隆年間の領土拡大戦争において、
勇猛な索倫八旗の果たした役割はかなり大きかったらしいです。
で、エヴェンキ族からは、ハイランチャ(海蘭察)のような優れた軍人も輩出しました。
ついでながら・・・
たまたまハイランチャさんがいた清朝の軍が、
今の四川省美人谷で、現地のギャロン・チベット族にボロ負けしているんですが、
そのギャロン・チベット族こそ歌手・ALANさんのご先祖
だというのも、何やら不思議だというかねぇ。

ちなみにハイランチャさんの名前の由来は「ハイラルの森」かららしい。
ハイラルといえば、かの関東軍が建設した「海拉爾要塞」ってのがあったっけ。
エヴェンキ族がいた大興安嶺のあたりは若き日の梅棹忠夫先生が探検した地でもあります。


さて、最近よく見るコピペをちょいと整理して、載せてみますた。

韓国人朝鮮人、在日韓国朝鮮人の起源判明 (韓国とロシアの学者のフォーラムでの発表であきらかにされた事実)
朝鮮民族ツングース系の代表民族であるエベンキ・エベン族とは、
風習・歌・言葉などの文化的共通性から、朝鮮民族とは同じ流れと推測される。

共通性:檀君神話の起源エベンキの神話と同じ熊と混血して生まれた祖先。

文化:アリランのルーツはエベンキのアリラン・スリー、仮面、オンドルなど
ちなみに半島ではアリランと言う言葉自体に意味は無いが、
エベンキの言葉では意味はハッキリしている。

宗教:巫女(ムーダン)文化、ソッテ、チャンスン、草墳(埋葬文化)もエベンキがルーツ。
古代の史書におけるワイ(穢)族や、朝鮮とエベンキには、鳥の付いた棒を立てたソッテ、
トーテムポールのチャンスンが共通。
http://www.flet.keio.ac.jp/~shnomura/mura/contents/mid/Img2046m.jpg
http://www.flet.keio.ac.jp/~shnomura/mura/contents/mid/Img2052m.jpg
http://www.flet.keio.ac.jp/~shnomura/mura/contents/mid/Img2051m.jpg
これも、エベンキなどと同じ風習。中国や日本にはない。
チャンソンと呼ばれるトーテムポールの様な木像と同じで、エベンキ族と朝鮮でだけ見られる。
http://zaiwakan.hp.infoseek.co.jp/hanguku0311.files/image043.jpg
http://busan.nekonote.jp/korea/old/life/kokoro/chn.jpg
http://www.flet.keio.ac.jp/~shnomura/mura/contents/mid/Img2075m.jpg
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中国の歴史書でも朝鮮半島への異民族流入と混血による民族成立の一端が垣間見える
http://members3.jcom.home.ne.jp/sadabe/tungus-tsusi/tungus-tsusi-1-gaiyou.htm


ツングース族の顔。北方モンゴロイドの特徴が顕著。
http://img.tfd.com/wn/51/68A75-tungusic.gif

アルタイ語族におけるシャーマニズムについては、
学生時代に読んだ本や最近の研究などを読み返してみたいこの頃ではあります。

図説 シャーマニズムの世界

図説 シャーマニズムの世界